E.corner

Created Date: 2019-09-22/ updated date: 2019-11-24
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E.corner by SeijiNAKAYAMA is licensed under the Creative Commons - Attribution license.
Summary
ECO+corner=E.corner
2011年3月11日14時46分何が起こったか覚えていますか?
僕は当時栃木県に住んでおり小学校にいました。突如おきた大地震にとても大きな恐怖を抱いたことを今でも鮮明に覚えています。また、最近日本で大雨や地震などの自然災害が多いと感じます。
地震や大雨をなくすことはできませんが、不安を少なくすることはできるのではないかと思いました。
そこで、自然災害などの緊急時に役に立つモノを作ろうと思いました。 〜訂正〜
11月2日 タイトルとプロジェクトイメージを訂正させていただきました。

Materials

    Tools

      Blueprints

        Making

        • どんなモノが、緊急時に役に立つか、そして魅力的なモノづくりなのかを考えました。
          いくつかの案を考えました。
          1.水と反応して光るライト
          2.避難所で間仕切りを作るときに角を固定するモノ
          3.その他
          • マグネシウムと炭素と食塩水を使った化学反応によって発電し、LEDを光らすという案です。

            最初はこの案でコンテストに応募しようとしました。
            しかし、実際に実験してみたところ以下のような問題が発生し諦めることになりました。

            ○電池がなくても明かりを得ることができる

            ☓もうすでに同じような製品が販売されている
            →魅力的なモノづくりではない
            ☓マグネシウムと炭素(鉛筆の芯)の化学反応によって得られる電力が足りない
            (3Vほどの電圧が必要でしたが約2Vまでしか得られませんでした)
            ☓マグネシウムは取り扱い方によっては危険
            →危険が少しでもあるものを緊急時に使うべきではない
            ☓炭素(鉛筆の芯)が折れる
          • 1の案を諦めたことで、この案を採用することになりました。
            1か月ほど案を練ったところ、画像のようなシンプルなデザインにすることにしました。
            理由としては
            1.単純な構造だと3Dプリントする際にかかる時間が少なくなる←フィラメントも節約できる
            2.平らな面が多いほど、固定できる面の数が多くなる
            3.アイデア次第で色々なことに応用できそう
          • •気化熱を間接的に利用することで、低電力かつ室内の湿度を上げてしまうことなく温度を下げるクーラー
            ○電池を使えるため、避難所での熱中症を防ぐことができる
            ○電気代への心配からクーラーに使用をためらい熱中症になることを防ぐことができる
            ☓すでに発売されている

            •ゴミが溢れそうになってきたら、感知して自動で圧縮してくれるゴミ箱
            ゴミ箱が荒れるなどの理由から公園にゴミ箱が置かれなくなっているという問題を解決できる
            ☓動作するために電力が必要になるため、公園など屋外に気軽に設置できない
        • 大まかな流れとしては
          1.データを作る
          2.3Dプリンタでプリントする
          3.磁石を固定する
          完成
          • ポイントは一つだけ。シンプルに。
            大きさを変えてみたり、磁石の数を変えてみたり、磁石を動くようにしてみたり。

          • 3Dプリンタでプリントした際、Z方向の長さが少し短めにプリントされたので、縦方向でプリントされる穴は0.5mm、横方向で、プリントされる穴は0.2mm小さく修正しました。
            ※写真のE.conerは改良後のものです
            〜蛇足〜
            今回、自作した3Dプリンタを使用しました。
            自作すると、3Dプリンタの仕組みを根本から理解できるのでおすすめです。
          • 3つの面を固定するタイプのモノは、磁力の関係で磁石を固定するのが難しすぎたため諦めることにしました。
          • E.cornerを2つ使うだけで、スマホを乗せてもビクともしない強度になりました。
            段ボール同士もしっかり固定できました。
          • 完成と思ったものの、より良いアイデアが浮かんできたので改良してみることにしました。
            具体的には
            ・磁石を固定する穴のサイズを微調整することで、ボンドを使わなくても磁石を固定できるようにする。
            →組み立てる際の手間が減る、ボンドを使わなくてよいので安くすむ
          • ボンドを使わないで組み立てる設計を目指した結果、側面だけで固定する設計にすることができたので、ネオジム磁石の磁力をできる限り生かせる設計にできたと思います
            また、より薄くなったので、印刷時間が短く、少量のフィラメントでプリントできるようになりました。


          • 0
            万力でネオジム磁石を押し込んで組み立てていきます。
            サイズを微調整したおかげで、接着剤を一切使っていないにも関わらず、強力に固定されています。

            〜蛇足〜
            サポートを剥がすと、若干白くなると思うのですが、ライターで軽く炙るとキレイになるのでおすすめです。
          • 僕が通っている高専の寮で、実際に試してみました。
            寮では半年に一回部屋替えがあるので家具を寮に持っていくと、持って帰る日にとても大変な思いをすることになります。
            しかし、今回作った「E.corner」を使えば、段ボールを使うことができるので、持って帰らなくても、捨てることで荷物を減らすことができます。
            また、「E.corner」を使うと自由な形を作れるので、寮の空間を有効に使うことができます。
          • ブックシェルフと「E.corner」を使い、本棚の中に棚を作ってみました。
            自由な形を作れるので、本棚に合わせて高さや幅を変えることができ、とても便利です。
          • ネジの頭に磁石をつけて、鍵を掛けてみました。
          • アイデア次第で、使いみちを無限に広げることができるE.corner。

            形は単純ですが、だからこそアイデア次第なのです!!
        • 日常的に使っているものが災害時など、いざというときに頼りになることは精神的な面でも安心しますし、とても理想的なことだと思いませんか?
          大げさかもしれませんが、E.cornerのような小さなモノを少しづつ積み重ねていくことが、安心した街をつくることにつながるのかなと思います。




          • シンプルかつアイデア次第で色々なことに使える、面白いモノが作れたと思います。
            また、去年までの応募作品はなかなか普段から使おうと思えるモノではなかったですが、今回は日常的に使える実用的なモノが作れたと思っています。
            特に、E.cornerを利用して作った棚は形を自由に変えることができたり、ブックエンドとE.cornerを組み合わせると、本棚の中に棚を作ることができたりと無限の可能性を感じました。
            「日常的に」「実用的」という点や、どこにも売っていない「完全にオリジナルのモノ」を作れた点は製作にあたって重要視していた点なので実現できてとても嬉しいですし、「魅力的なモノづくり」をできたと思います。

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