材料学演習:1 固定 把握チーム

Created Date: 2018-05-11/ updated date: 2018-05-29
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    万力(バイス)

    posted by kai-1276 on May 14, 2018
    この項では、万力の中で特にバイスと呼ばれるものについて記述する。クランプについては別項の「万力(クランプ)」を参照して頂きたい。

    ・教室内で扱ったバイス
    今回教室内で使用したバイスはどれもが小型の、軽量のもので、後述するウルトラファクトリーの超重量級バイスとは比べるのも烏滸がましいものであった。そのため、ボルトなり底面の吸盤などを使わなければならなかったのだが…。いくら作業机とはいえ教室の備品に穴を開ける訳にもいかず、吸盤に至っては唯一の固定設置パーツであるにも関わらず机に吸着しない、という事態に陥った。そのため、今回の授業において把握班は解決策として、バイスをクランクで机に固定したり、バイスが動かないよう祈ったりしながら作業をした。
    出だしから不安しかないが、今回の授業でバイスの机への固定不足による事故無かった。

    ・じゃあ何の事故があったの
    視界の端を横切る黒い影。振り向くと、黒いプラスチック製のホイールが音を立てて床を転がる所だった。どうやら、ゴミ漁りで拾って来たこの材料が豪速球で吹っ飛んだらしい。幸いなことに、けが人は居なかった
    拾い上げたホイールは目視でもわかるほど明らかに、楕円形に変形していた。反発力を使ってバネみたいに吹っ飛ばしたのだろう位に思っていたのだが、後から聞いた話ではバイスで潰そうとして吹っ飛ばしたらしい。
    固定力というか、保持力が足りなかったのだろう。ベクトルの向きを考えてみると安全な破壊方法がある程度見えて来るので、頭の隅に置いておいて欲しい。破砕したい時の対処案は、木こりの「狙った方向に木を倒す」アレみたいに材料に切れ込みを入れるとか。粉砕したい時は板材で挟んだ上から圧を掛けるなりバールのようなもので殴るなりするといい。 http://dic.nicovideo.jp/a/バールのようなもの

    ・バイスの扱いについて
    バイスだけに限らず、工具全般に関する話と思って読んで欲しい。
    教室内で使ったバイスの中には、精度も塗装も構築も粗悪な不良品もあった。詳しくは別項にまとめておく。
    件のバイスは別段誰かが壊した訳ではなく、最初からバイス型の漬物石だった。ただ、バイスというものはその扱う力の大きさから、工具としても特に頑強さが求められる部類である。現に、上で少し触れた超重量級バイスも一部接合部に不調を来たしていた。大きい力を扱う事を想定した工具ではあるが、だからと言って手荒に扱ってはその寿命を縮めてしまう事へと繋がる。道具を大切に、的な説教臭い話を後で書いとくので読んで欲しい。

    ・ウルトラファクトリーに置いてあったバイスについて
    バイス以外のウルトラファクトリーの工具は別項を参照して頂きたい。
    まずはさっきからちょくちょく話に出て来た超重量級バイスについて。台を含めると膝丈程もあるバイスだ。総重量はキロ2桁は軽いであろうその工具は、シンプルに扱える力がえげつない。ハンドルの長さによるトルクの大きさに加え、潤滑油漬けによる力の変換効率から、凄まじい圧力を発生させることができる。具体的に言うと、フレームが残った(=補強されている)携帯電話を側面から破砕するほどの力だ。人間が全体重を掛けた程度では壊れない、と言えばその凄まじさが伝わるだろうか。
    他には、水平軸の回転が可能なアングルバイスや、ロッキングプライヤが置いてあった。 ロッキングプライヤに関してはその他に分類するかどうか悩んだが、別名としてバイスグリップという名前があったため、この項にて紹介する。
    ロッキングプライヤは複雑な機構に見えるがその役割はいたって単純で、プライヤ(大顎のペンチのような工具)にロック機能が付いた物だ。逆作動ピンセットの親玉みたいなものだと思えばいいか。
    アングルバイスは物を挟んだまま角度を変えられるため、研磨などの角度を頻繁に変える作業で特に真価を発揮するだろう。反面、可動部に負担が掛かる金属の変形のような作業には向いていない。

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