『より良い地球環境を創る』ことを目的としたPurpose Driven Education型STEAMプロジェクトが始動。Arduinoプロジェクト・数学プログラミング(python)・3Dプリンティングを組み合わせ、現在の地球環境に関するデータを生徒自らセンサーモジュールを使って収集し、そのRAWデータをプログラミング(python)で分析して課題を発見し、その課題を解決するためのものづくりを創造していきます。
スマート湿温度センサーボックス(Purpose Driven Education型STEAM教育プロジェクト)
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Summary
今年度のコンテストの応募にあたり、3Dプリンティングのみに焦点を当てる物ではなく、『何のためにものを創るのか(創りたいのか)』という目的を見つけ出すところからプロジェクトはスタートしました。そして、その目的に対して子ども達が誰しも『みんなにとってより良い世の中(社会や環境)を創りたい』ということでした。だから、先ずは環境のことをもっとよく知ろうということで、生徒達自ら温度と湿度のデータを収集するためのセンサーを作り、プログラミングでデータを可視化・グラフ化して環境の変化を観察しようとしました。そして、データの信憑性を高めるためにより多くの場所からデータを収集できるように環境にやさしい百葉箱を3Dプリンタで制作し設置するプロジェクトが誕生しました。
Materials
Tools
Blueprints
Making
- まず、自然環境の変化を知るための最も身近な指標である温度と湿度をセンサーによって収集するためのArduinoプロジェクトに取り掛かりました。Tinkercadによる電子回路のシュミレーションを完成させた後、それに基づいて実際にArduinoやセンサーモジュールをワイヤーで繋いでいく作業を行いました。
- 次に、センサーを使って温度・湿度を収集するためのプログラムを生徒一人ひとりが実際にコーディングに挑戦しました。生徒全員が初めてのコーディング挑戦とあって少し無理があったかなと最初は心配しましたが、生徒たちは『自分の力でプロジェクトを完成させたい』という強い思いを持ち、みんな最後までやり遂げてくれました。
- そして、いよいよ自らコーディングしたプログラムをArduinoにコンパイル。様々な不具合によって正しく動作しないことが続きながらも、根気強く正しく作動するまでやり遂げてくれました。
- 実際に収集した温度・湿度のRAWデータを数学プログラミング(python)によって可視化やグラフ化を行い、コンビニのジュースなどの販売本数との相関関係を調べ、気温毎の販売本数を予測するデータを作成しました。その結果、もっと様々な場所でデータを収集し、温度と湿度の変化と人間行動の相関を測ってみようということで、百葉箱を3Dプリンタで作成し、環境変化を詳しく調べてみようということになりました。
- 機能性やデザイン性を強く求めることは敢えてせず、とにかくこのプロジェクトを楽しんでもらおうと、生徒たちにはできる限り自由な発想と創造力で百葉箱をデザインしてもらいました。もちろん誰一人として同じデザインのものが出来上がってくることはなく、生徒たちそれぞれの内面にある何かを掘り起こしてくるような感覚で夢中になって取り組む様子がとても印象的でした。
- 昨年度と比べて、フィラメントの質が向上したため造形が楽にはなりましたが、それでもプリント速度や温度を変えて何度もプロトタイプを作成しました。
- 一旦収納部分が完成したものに、Arduinoプロジェクトを入れてみました。そこで、液晶ディスプレイをもっと自由な位置に設置できるようにワイヤーを追加するなどして設計の微調整を行いました。
- 最終的に液晶ディスプレイに追加のワイヤーを繋いで百葉箱の蓋の部分に窓をつけ、そこから常に温度と湿度が見れるように工夫しました。今後は、この百葉箱を街の様々な場所に設置し、IoTで生徒達のスマホと繋いでリアルタイムでデータを確認、収集できるプロジェクトを進めていく予定です。
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