世の中には、テレビ・スマートフォン・スピーカーなど便利な機械がたくさんあります。中には緑色の"基板"がたくさん入っていますが、この上で電子部品と電線が繋がり、機械を動かしています。
電子回路をつくってみよう!(小学生向け)
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電子回路をつくってみよう!(小学生向け) by FablabDazaifu, KIGS-yahata is licensed under the Creative Commons - Attribution license.
Summary
2016年7月23日、北九州イノベーションギャラリーで実施するワークショップと同内容になります。
光る金魚バッチの制作を通して、電気の基本的なことを学んでみましょう!
光る金魚バッチの制作を通して、電気の基本的なことを学んでみましょう!
Materials
Tools
Blueprints
Making
- 電気を部品に流してあげれば回路はできあがります。なので「電気のとおり道」をつくってあげることが大切です。では電気のとおり道は何をつかってつくるのでしょうか?答えは電気を流すものです。では電気を流すものを次で紹介します。
- 銅線(どうせん)をはじめとした電線(でんせん)は、金属(きんぞく)でできています。金属の中でも比較的安いのが銅なので銅線が身近な工作ではいちばん使用されています。銀は高いため小さいパーツで使用されることが多いです。
金属の中でもアルミニウムは電気を通しにくいですが、かるいので送電線のような大距離の電線に使用されているそうです。 - プラスチック素材の上に銅箔がはられた板(紙フェノール基板)でできています。銅なので電気をとおします。
- 電子部品を電線や基板とつなぎあわせるときに使います。高温になるはんだゴテで、はんだを溶かして、冷えたら固まるはんだの性質をつかってくっつけあわせます。金属の一種なので電気を通します。
- 導電糸(どうでんいと)は電気を通す炭素繊維(たんそせんい)がよられた糸です。電気の通しやすさとしては、銅に劣る(抵抗値が高い)ためあまり製品の電子回路には使われない。
- 作られ方は導電糸とほぼ一緒で、炭素繊維が混じって織られているため電気を通す。
- 電気を通しにくい・通さない素材を絶縁体(ぜつえんたい)といいます。
- テスターという道具をつかって、身の回りの電気を通す素材を探してみよう!
- 1. ダイヤルを1番のイラストのところにあわせます。
2. 3番のように2本の赤と黒の線を、確認したいものの両端にあわせます。3. 電気がつながっている場合(導通=どうつう)、「ピー」っと音が鳴ります。
- LED(電子部品)と電池をつなげて回路をつくってみよう!
- 電池を図のように豆電球につなぎます。光の量を増やしたいときは、電池を並べてつなげるとさらに明るく光ります。これは電池が2つ並ぶことで、豆電球に流れる電気が2倍になるからです。
- LEDを光らせるときは、電池のほかに"抵抗(ていこう)"を使います。これはLEDに大きい電気がかかって壊れてしまうのを防ぐためです。
- ボタン電池のときもつなぎ方は一緒です。ちなみに、ボタン電池1つの電気は3V、単3電池1つの電気は1.5Vなのでボタン電池のほうが明るく光ります。
- こうした電子回路は回路図という特殊な記号で表します。LEDの回路を記号であらわすとこのようになります。
- もっともやってはいけないのは、"ショート"です。ショートとは回路に抵抗が全くない状態のときに起こります。電気がそのまま電池に戻ってくるのを繰り返すと、電池が発熱して爆発します。
写真はコンセントの口でショートが起きてしまった時の写真です。ショートだけはしないように気をつけよう!
- 導電糸はもともと電気を通りにくくする"抵抗(ていこう)"をもっています。なので今回は抵抗を使わずにLEDと電池のみを糸でつなぎ、回路をつくります。
- 今度は1番のマークのところへ合わせます。3番のように測りたいものの両端におきます。銅線と導電糸の抵抗をはかってみましょう!
- やってはいけない回路としてショートを紹介しましたが、導電糸を使うときは特にこのショートを起こしやすいです。図のように、余った導電糸が回路の上にまたがってしまうと、これだけでショートが起こります。抵抗がすこしあるので、爆発までとはいいませんが、電池が熱を持ちやけどするおそれがあります。もしショートさせてしまったら、まず電池を抜くようにしましょう。
- ここからが本題です!光るきんぎょバッジをつくります!
- 導電糸
- フェルト(ポリエステル100%だと焦げにくくて良い)
- シールフェルト
- LED
- ボタン電池
- スナップボタン
- 糸
- ビーズ
- 安全ピン
- 導電糸
- 最初に電気をとおす糸、導電糸(どうでんいと)で回路をつくります。
- 前方後円墳のような形のデータをIllustratorで作り、レーザーカッターでカットしておきます。スナップボタン同士をパッチンすると円形になります。(ボタン電池の位置や回路を、ごく浅い彫刻でマークしているのでとっても縫いやすい!ちなみにビーズの位置は好みで変えても違和感がないように、ボタン電池の印よりも薄く彫刻するようパラメーターを調節しました)LEDの足は+と−が分かるように印を付け、丸ヤットコで輪っかにしておきます。
- 今回つくる金魚バッヂではスナップボタンがスイッチの代わりになります。
- スイッチ:スナップボタンスナップボタンは電気を通すので、カチッとはめるとスイッチのONをしたときのようになります。電池ポケット:たたんで挟まれたところボタン電池は表と裏に+と-があります。おりたたむとちょうど挟まって、電池ケースになります。
- 縫うのはこの3つところです。*保護者の方と一緒にぬってみましょう!
- LEDの丸めた足から縫っていきます。
本体フェルトの☆マークにLEDの足の輪っかを合わせ、裏側から導電糸を通していきます。2回くらい通すと安心です。 - LEDの足を縫ったら一度裏側へ針を刺し、ビーズを付けたい位置で表へ出てきます。ここではビーズの位置を薄くマークしているので、それに合わせて縫ってもいいです。ビーズのつける順番は自由なのですきなように並べてみよう!
- 針にビーズを通したら、ビーズの端ですぐに裏側へ針を通します。ビーズから離れすぎると糸が見えてしまうし、近すぎるとフェルトがヨレやすくなるので、なるべくビーズの直径で縫っていきます。
- さっきの手順でビーズをいくつか縫い付けていきます。
- 縫い付けていきます。本体フェルトの下の半円にはみ出さないように注意してください。あとで貼る半月形のシールフェルトが、ビーズが邪魔で貼れなくなります。
- 上半分が縫えたら、写真のようにボタン電池の触れる部分を縫います。※ボタン電池の側面に導電糸が接触しないように、注意します。
- 最後のビーズから必ず裏側に導電糸を通して電池の中心部のみに導電糸が触れるようにしましょう。
赤い枠の範囲で、導電糸を表側に通してしまうと、電池の+と-のギリギリに触れてショートするおそれがあります! - 写真のように余裕をもたせて縫います。強く引っ張るとフェルトの中に埋もれてしまって、LEDが光りにくくなってしまうので注意しましょう。
- ボタン電池との接触を安定させるため、電池に接触する場所を増やします。
- 今度はLEDの+側からスナップボタンまでぬっていきます
- 縫い目の表に来る部分にビーズを通しながら、上半分だけ縫っていきます
- 最後のビーズを縫ったら、裏側からスナップボタンへ。こちらも2回くらい縫ってあげると安心。
- 電池の+とスナップボタンのところまでを縫い付けます。
- スナップボタン同士をパッチンするのでここまでが+側になります。
- イラストのようになったでしょうか?
もう一度、ショートするのを予防するために、電池があたる場所の周囲に糸がでてないか確認しよう! - 電池を間に挟んで、ホチキスで左右を固定し、電池ポケットをつくります。
コツ:電池が左右に動かないくらいにガッチリ止めたほうが回路が安定して、LEDが綺麗に光ります。
- 回路ができたら、今度はデコレーション!
- ・使わないときは電池ポケットから電池を出しておきましょう!
- 電池がショートしている可能性が高いです。電池の+とーをまたがるように、導電糸のような電気を通すものが通っていないかチェックしよう!
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