私たちは日本の伝統的な正月料理である「お節料理」を3Dプリンタやレーザー加工機などのデジタルファブリケーション機材を活用して作成しました。製作にあたってはお節料理の中身についての理解を深めるために、各地のお節料理について調べて、私たちの本拠地である仙台になじみのある料理も加えました。実際にお節料理の中身を3D-CADでモデリングして製作することで、デジタルファブリケーションに関する技術はもちろん、お節料理に関する理解を深めることもできました。すべてのデータを公開いたしますので、お手元の3Dプリンタで出力してお楽しみいただければと思います。
おせち料理 Japanese traditional New Year’s dish
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おせち料理 Japanese traditional New Year’s dish by Kadota-MUE is licensed under the Creative Commons - Attribution-ShareAlike license.
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- タコは縁起のいい”8”本足の生き物で「稲がタコの足のように四方八方に根を伸ばす」ことを祈念して入れられてると言われます。また、8本の足で一回つかんだら離さないことから「善い物に吸い付き離さない」や、自身の身に危険が迫った時に墨を吐くことから「苦難を煙に巻く」といった意味も込められ、おせち料理以外でも縁起のいい食べ物として親しまれています。octopus-leg
- 栗は山の幸の代表格で,「勝ち栗」と言われ,縁起の良いものとされてきました。そのため,栗きんとん(kurikinton)は豊かさと勝負運を願うとされています。漢字で金団と書き,その色からも輝く財宝にたとえて豊かな1年を願う意味が込められています。
- サツマイモは栗きんとんにも材料として使われているおせちには欠かせない存在です。最近では手軽に作れるサツマイモの甘露煮も子どもたちに人気の甘味としておせち料理に入れられることが多いそうです。Sweet potato
- 卵の白身と黄身を「二色=錦」という語呂合わせから財宝に通じる錦にあやかりたいという願いが込められています。また、黄身は錦糸、白身は銀糸に例えられ、錦織のあでやかさが正月料理として喜ばれるとともに縁起物とされています。nisikitamago
- 2段の重箱を設計・設計製作しました。1段には9個で合計18個の中身が入る仕切りがあります。厚さ2.5mmのMDF板を用いてレーザー加工機で切断、蓋にはレーザー加工機で彫刻を施しました。蓋のイラストは梅の絵と2019年の干支である亥の文字をレーザー加工機で彫刻しました。レーザー加工機で出力の際には、各機種に合った設定が必要になります。
- 今回、3Dプリンタとレーザー加工機というデジタルファブリケーション機材を活用しておせち料理を作成しました。はじめての取り組みでしたが、3D-CADのスキルを向上できるとともに、日頃あまり深く考えることがなかったおせち料理の形状や色、そして由来について考えることができました。小中学校での活用の事例にもなったかと思います。
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