娘の蓮が参加したいFujimockは、18歳以下は親の同伴が必要なため付き添い参加です。
幼い頃わたしは、毎年の夏を長期間飛騨高山の山奥で過ごしました。
山では祖父が、毎日毎日真夏の暑い中、裸の山にヒノキを植えていました。
祖父は『お前たちが大人になる頃にはこの木たちは立派に育ち、きっと役に立つから』と満面の笑みでうれしそうに話していました。
2世代後の40年50年先に役に立つための植林です。
祖父が生きている間には山は完成しないもののために毎日一人で木を植えている祖父の話は、幼かった私には気が遠くなるほど遠い未来の話でした。
あっという間に40年以上過ぎ、当時の祖父に会いに行くような気持ちでの参加です。
- ワンマンと書かれたかわいい電車に乗り、西富士宮駅に向かいます。娘と二人の遠足はわくわくうれしい体験です。当日の西富士宮駅は、完璧な晴れと、冬の始まりのきりっとした冷たい空気です。少し早めについたので、駅前の和菓子屋さんでお茶と和菓子をいただいて店主さんと鎌倉の話をして、、皆さんをお待たせし、、
- ホールアース自然学校は、コンセプト、取り組み、施設とも本当に素敵です。山の散策をしながら今の日本の山や、地区林業の問題、自然の問題と食との関係、人間にだいじなことを教えてもらいます。これだけの体験だけでもFujimochに参加する意味がありました。
- 日本の60%が山林。そのうちの40%が植林。植林の山は、40年50年前に2世代前の人たちが未来の子孫のために植林をおこないました。その未来の今、木材の需要の伸びが予想とは異なり、使い道がなくなり、山の手入れには費用がかかり、しかも持ち主がわからなくなり、土地の境界線もわからない、、という問題が日本中に起こっています。よく針葉樹林の山は地滑りするという話がされますが、木こりさんの話では、針葉樹林の山が地滑りをしやすいということはなく、間伐しないことにより、木は太陽に向かって育つことを優先し、地下に根を張る力が弱くなり、地滑りを起こしてしまうことが多いそうです。
- 『お前たちが大人になる頃にはこの木たちは立派に育ち、きっと役に立つから』という祖父の思いは、今、日本中の山で行き場がなくなっています。
- 一点、初めて聞いた話がありました。日本には、日本の山を再生するために、木を伐採し、広葉樹を植え、バランスを戻そうとしている人たちがいます。その苗木を、シカがむしゃむしゃ食べてしまうそうです。日本ではオオカミが絶滅しました。オオカミを天敵としていたシカはその影響で増えていき、山を守るために植えた幼い木を食べてしまいます。ホールアースでは、山を守るためにシカを捕り、加工する取り組みを始めています。シカ肉はジビエと呼ばれ、今回、ホールアースのネイガーちゃんがとても美味しく手を変え品を変えてご馳走してくれました。自然のバランスを維持することは本当に難しいです。でもシカ肉はとても美味しいです。
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