Teilor-made Wooden Flip-flop

Created Date: 2018-03-29/ updated date: 2018-03-31
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Summary
フジモックフェス2017年最終制作作品
世の中に木製のサンダル数あれど、持ち主の足のフル3Dスキャンデータで表面を切削し、サイズや足幅も完全にフィットしたサンダルはあまり見ません。3DスキャナーやCNC切削機、レーザーカッターなどを駆使することで、そんな一人ひとりに最適化されたプロダクトも簡単につくることができます。

Materials

    Tools

      Blueprints

        Making

        • Sense2(https://www.3dsystems.com/shop/sense)という3Dスキャナーで足をスキャンした。出来上がったデータは不完全なので、Meshmixerで修正をする必要がある。
          Meshmixer ・穴うめ:編集>クラックを閉じる ・空洞を埋め閉じたオブジェクトをつくる:編集>ソリッド作成 ・足の裏を整える:スカルプト>ブラシ>フラット化 / バブルスムージング等
          ・上に反り上がったつま先を下ろす:選択>変形(選択すると表示される)>トランスフォーム

          • 今回はFusionのCAM(切削機のツールパスを作成するプログラム)を使いたいため、モデルをFusionで制作する。

            Meshmixerで整形したデータをstlで書き出す。(ファイル>エスクポート) stlをFusion360に読み込む。(モデル>挿入>メッシュを挿入)
            • 切削する木材と同じ大きさの直方体をつくる。(スケッチ>四角形:XY平面上:寸法指定)
              足の真下に移動させる。(修正>移動)
            • 左上のプルダウンメニューよりスカルプトモードへ切り替え。 一度先ほど作成した直方体を非表示にする。足をちょうどおおうくらいのプレーンサーフェイスを作成する。(作成>プレーン:XY平面選択:足の中心をクリック、足の端をクリック)プレーンの分割は適当に設定する。(本例ではX方向に20、Y方向に15としている)
              足の真下に来るようにプレーンを移動させる。
            • プレーンが選択された状態で、プル機能を使う。(修正>プル)

              すると先ほどのプレーンが近くのオブジェクトに吸着する。

              足のメッシュを非表示にするとこのような形。
            • このサーフェイスを使って、材料の板を切り抜く。 パッチモードへ切り替え、「ボディを分割」コマンドを選択する。(修正>ボディを分割) しかし図のように、サーフェイスのエッジが低すぎるために切り抜ききれずエラーになる。

            • スカルプトモードへ戻り、修正>フォームを編集 より、エッジやポイントを選択し、メッシュの形を補正する。面の端が低くなっている箇所を持ち上げ、完全に木の板を分割できる形に整える。
            • スプラインでざっくりとサンダルの輪郭を描く。この際足の表示非表示を切り替えるとわかりやすい。(作成>スプライン)
            • 不要なポイントを消去する、ズレてる点を移動させるなどして微調整する。 これでサンダルの輪郭が決まるため、デザイン上重要な工程。
            • 以上で右足が完成したので、ミラーを使って左足を作成する。(モデルモード:作成>ミラー)
              ミラーの基準面は既存ボディの左サイドの面を選択して作成する。

              スケッチ(サンダルの輪郭線)も同様にミラーする。(スケッチ>ミラー)

              ミラーの基準線は、先ほどと同様既存ボディの左側のエッジを選択。これで、両足が線対称に複製された。
          • そのままFusion360のCAMモードからNCデータを作成できる。

            参考「Fusion 360 操作ガイド CAM・切削加工編」(カットシステム)   第5章:立体地図を作ろう p145

            • 1. セットアップ 主に材料の指定をする

              2. ツールの新規作成
              ラボ内にあるエンドミルがプリセットの中になかったため新規で追加した(最初の一度のみでOK)

              3. ツールパスの作成 上記のチュートリアルの設定を参考にした。 まずはAdaptiveで荒削りする。これは一度深く掘って、そこから横方向へ穴を広げていく切削方法。ツールは太いフラットエンドミルを使う。 次に、Contour(等高線)で急勾配の箇所を細かく削り滑らかにする。(等高線は急勾配の箇所にパスを多くつくる) そして、Scallopで勾配の少ないところを仕上げる。あとでレーザーカットする輪郭線をTraceで1回軽く削ってマークする


              4. ポスト処理

            • 主に材料の指定を行う。

              ・Operation TypeがMilling(ミーリング)になっていることを確認。 ・Stock(材料)タブ:Mode “Relative size box” (モデルを木材の大きさと合わせているので、モデル基準でオフセットは全てゼロにする。)

            • ツールパスを作成する際、使用するエンドミルがプリセットにない場合、新しくエンドミルを作成する必要がある。
              ツールを選ぶ画面の右上にあるアイコンをクリックして、下記のツールをそれぞれ追加する。(パラメーターは画像参考)
              ・フラットエンドミル(4mm径)

              ・ボールエンドミル(2mm径)
            • Adaptiveツールパス
              パラメータ画像参考
            • Contour(等高線)ツールパス
              パラメータ画像参考
            • Scallopツールパス
              パラメータ画像参考
            • Traceツールパス
              パラメータ画像参考
            • Kitmillのポストプロセッサをインストールする
              参考「Fablab平塚 Fabbleドキュメント」

              ツールパスを元にNCコードを生成する。
              ツールパスを選択した状態でポスト処理をかける。 (アクション>ポスト処理)
              ポストプロセッサにKitmill seriesが選択されていることを確認。 OKを押す。
              任意のフォルダにNCファイルが出力されるので、それをCNCUSBで読み込む。
          • 作成したNCデータを、KitmillのCNCソフト(CNCUSB)に読み込み、切削を行う。

            ・CNCUSBの操作方法
            • 材料の中心で原点を合わせる。
              鉛筆で材料に対角線を描き、中心をマーク。 USBCNC上で操作できる範囲で、ビットをマークしたポイントに動かし、最後はビットを緩めて落とす。 USBCNC上で原点を設定する(上記リンク参照)
              最後に、ビットを少しあげておく。

            • 荒削り
              ・Adaptiveツールパス
               パラメータ
               フィードレート60%(USBCNC)
               実際の切削時間:51:12

            • エンドミル付け替え Z軸原点調整(加工位置がずれるためXY軸は動かさないこと)

            • ・Contour(等高線)ツールパス

               パラメータ
               フィードレート200%(USBCNC)
               実際の切削時間:23:55
            • ・Scallopツールパス

               パラメータ
               フィードレート200%(USBCNC)
               実際の切削時間:17:48

            • ・Traceツールパス

               パラメータ
               フィードレート100%(USBCNC)
               実際の切削時間:00:57

          • ・ストラップの制作

            ・ストラップを通す穴開け

            ・輪郭線のレーザーカット(失敗)

            ・輪郭線のソーイング

            ・サンディング

            ・裏面のストラップ格納溝の加工

            ・ストラップの取り付け /付け根部分の処理

            ・ソールラバーのレーザーカット
            • 3.5mm径のドリルを使ってスリットの両端に当たる箇所にそれぞれ穴を開ける。

              コッピングソーで穴をつなぎ、スリットにする。
              その後ヤスリで整える。
            • ラボにあったラクダの皮を適当な大きさに切り、レーザーカット。
              加工後は切断面にススが付いているため、汚れないようにテープでマスキングしている。
            • 仕方なくコッピングソーで切る。

              めんどくさいが、仕上がりは結果的にレーザーよりも美しくなった(焦げがない)
            • ストラップをサンダルの裏に巻き込むようにして固定するため、ストラップの厚み分だけ窪みが必要だった。
              レーザーカッターの彫刻で適当な四角形を作り、目算で位置合わせして彫り込む。

              パラメーター(Power:90, Speed:8)
              上の溝は2度彫刻。
              下の溝は1度。
            • ストラップの付け根の部分が広がると足を入れにくいだけでなく、指に負担がかかるため、まとめて一本にする。
              百均ダイソーの綿バイアステープ(黒)を使用。
              Titebondで接着。
            • Fusionのスケッチから書き出したベクターデータを1.5mm外側へオフセット(レーザー消失分とヤスリしろ)し、レーザーでカットする。

              パラメーター(Power:95, Speed:0.3)
              下の凸凹がどうしてもうまく切れないので、最後はカッターで切断。

              材料は、ビブラムスポンジ(ロイヤルリビングK.K、東急ハンズ新宿で購入)

          • ストラップを全て通し裏面で接着。
            ゴムソールを裏面に接着してクランプで固定する。

            (防水工程が間に合わなかったため、実際には仮止め)
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            References

              Usages

              • 切削中の注意点


                ・木屑がたまるので、こまめに掃除機/集塵機などで吸い取る
                ・実際の加工に入る前に、Z軸原点をわざと高く設定して宙を切らせることで、ツールパスに問題ないかを確認する。
                ・不測の事態に備え、切削中はそばを離れないのが賢明。
                ・緊急停止ボタンの位置を常に把握しておく。

              Project comments