1:型取りをする0準備するモノ・普段使用するペン・造形ねんど 200g (100円均一で購入可能)■型取りのために、紙粘土を使用する。理由は誰でも簡単に型取りを出来るようにするため、身近にある安い素材である紙粘土を使用する。・紙粘土をペンに刺して形を整える0■紙粘土を約50gほど取り、丸めてペンの持ち手の部分に刺して形を整える。・ペンに刺した紙粘土を用いて、手の握る型を作成する0■ペンに刺した丸い粘土部分を、ペンを持つ感覚で握りしめる。これで紙粘土にて型を取る事ができる。この後、紙粘土の乾燥のため約1−2時間ほど乾燥させる。Add Annotation Order
2: 3Dスキャンを行う03Dスキャンに使用した器具・3Dスキャナー NextEngin 社 「HD Pro」■紙粘土の型が乾燥した後、3Dスキャンをしデータを制作する。この時、型のペンを刺した部分が入り込んでいて上手くスキャンできないため、次の3Dデータ加工にて穴を開ける作業をする。取り込むデータ形式は”IGEF"と”stl”にて行った。スキャンしたデータ0こちらがスキャンしたデータ。stlとIGESにてデータ出力を行った。読み込んだデータはFusion360の特徴である”Tスプライン”とした。Add Annotation Order
3: 3Dスキャンデータの加工0IGEFでスキャンした3Dスキャンデータを3Dソフトにて取り込み、ペンの持ち手の穴を開ける。今回はモデリングソフトとしてFusion360を使用した。直径の大きさは6mmとし、円柱を作りトリムにてあなを開けた。Add Annotation Order
4:3Dプリントを行う0データを3Dプリントする。今回はUp Mini!を使用した。3Dプリンタした”ペンを握るデータ”0こちらが実際に3Dプリントしたデータとなる。左から 6歳子供 40代母 30代父 の1家族の型取りをし、3Dプリントまでを行った。Add Annotation Order
実際に使用して頂いた例今回、1家族にご協力頂きペンを握るデータの比較を行いました。こちらの写真は3Dプリンターにて出力した手の隙間を埋める器具の大きさの比較です。器具の構成は・6歳 女 子供 (画像 左)・40代 母親 漫画家 (画像 真ん中)・30代 父親 歯科技工士 (画像 右)こちらの写真を見て分かる通り、子供と大人、男女にて手を握った時の隙間の大きさが違う事がわかります。漫画家のお母さんの影響もあり、お子さんはよく絵を描いたり、ねんど遊びをするなどしておりました。それぞれの職業に合わせ、実際にペンの補助器具を製作した時のレポートをお伝えする。
1:漫画家・母親の例■漫画家の方手先をよく動かすのでたまに手が腱鞘炎になるそうです。漫画家仲間の中にはペンにひょうたんみたいな形の布をぐるぐると巻いてペンを使用し、手が痛くならない様に日常にあるモノで工夫し手への負担を軽減するそうです。今回は製作した器具を用いてイラストを描いて頂きました。
まとめ:手の補助器具の可能性手の補助器具を実際に職人系の職業の方々及びお子様に使用して頂き、「ペンの持ち方が楽になり、スムーズにモノを描くことができた。」「ペンの筆圧を一定に保つことができた。」との感想を得られた。手の補助器具は長時間、手が同じ姿勢である状況下では、改良次第で今後応用が利くと考えられる。提案されたのは、受験生のお子様、長時間の筆記試験、マークシートなど受験に関する方々、及びピアニスト、書道家、画家 職人の方々の手の負担を軽減できるのではとの予測がある。そして、腱鞘炎やバネ指の予防が期待される。
Comments