ファブ3Dコンテスト2016:カテゴリー4_生卵ケージ「Bracken(わらび)」

Created Date: 2016-10-30/ updated date: 2016-10-31
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    Summary
    今回は生卵を守るための外殻を3Dプリンターで作るテーマ。
    より高い位置から落しても、中の卵が割れないように
    考えてデザインする必要がある。

    Materials

      Tools

        Blueprints

          Making

          • 最初にイメージしたのはやさしい触手で卵を包み込む感じ。
            触手をいろいろモデリングしていくと
            カーテンレールの先のように丸いリングで
            スプリングが利いたような形になっているもの。
            そのうち、なぜかわらびの穂先のような形になっていった。
            モデリングに使ったCADは今回、Fusion360です。
            • アイデアが固まったら後はひたすらモデリングです。
              年期が入っているのでモデリングは得意だが、
              仕事で使っているのはSOLIDWORKS。

              今回はFusion360。似ているといえば似ているが
              使い勝手はぜんぜん違う。やっぱり歴史のある
              SOLIDWORKSの方が何倍も使い易い。
              オートデスクさんがんばってほしい。
              とくに穂先のレイアウトは、思考錯誤がいるので
              「移動」コマンドに数値履歴の残らないFusionは辛い。

              • 一気にモデリングを進めていったが
                中央のリング部で本当に左右割りのケースが
                固定できるかが心配。
                そして何よりウチの3Dプリンターは
                ABSとPLAしか出せないFDM機。
                どうやって勘合チェックしようか?
                • 造形できるがどうか不安だったが
                  とりあえずプリントしてみることする。
                  ケージ本体は片側が2個組み合わさって
                  勘合する左右同一形状。同じものを
                  2個ABS素材で出力。
                  なぜABSにしたかというと少しでも
                  ジンセイ(柔らかさ)を持たせたかったため。

                  サポートが鬼のように絡まっていたが丁寧に
                  外していった。(残念写真の撮り忘れです)
                  でも合計9本ぐらい触手が欠損。
                  リング部はPLAで出力し、何とか勘合できた。
                  でもこの固さのケースに卵いれたら
                  絶対割れるという確信が・・。

                  そうだ、普段お世話になっている京都ヨコイト
                  の中島くんに相談してみよう。
                  彼は3Dプリンターの達人だし。

                • 京都ヨコイト
                  の設備、光造形3Dプリンター
                  「Form2」にてフレキシブル材料で出力。

                  造形物:
                  本体2個
                  リング1個

                  • 素材がやわらかいのでニッパーを使わずとも
                    カッターナイフで除去できる。

                    医療用メスでもいいいかもしれない。
                  • 勘合させてみる。

                    フレキシブル素材の場合はクリアランス0.5mm
                    程度でも山を乗り越えて完璧な合わせができた。
                • 生卵はみなさん御存じのとおり、
                  タテ方向には強く、ヨコ方向には弱い。

                  落下させていくと、どうしてもヨコに回転が
                  かかりタテ方向のまま落すのが難しかった。

                  ここに3つの失敗実験動画を
                  載せますが、こんなもんじゃすまないという
                  ことだけは言っておきます。
                  おかげて大きなオムレツが食べれるのですが・・。
                • 今回、Form2のフレキシブル素材、FDM機のABS素材と使い分けて
                  それぞれ単独で造形した。

                  実験中感じたのは、外殻は固いABSで、
                  内側をやわらかいフレキシブル素材で、
                  2層レイヤーのデザインにすれば
                  よりよい結果が生まれるのでは
                  ないかなとのヒントを得た。

                  あと卵の姿勢が立ったまま落せる工夫
                  が必要な条件かとも感じた。

                  生卵の落下で中身を守るというテーマは
                  シンプルでわかりやすい。

                  全日本製造業コマ大戦のような
                  地方色のある大会にして、
                  継続テーマにしてみるのも
                  面白いかもしれない。
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