ファブ3Dコンテスト2016: カテゴリー3: 3Dプリンターで飯を食う、たったひとつの冴えたやりかた

Created Date: 2016-10-17/ updated date: 2016-10-23
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    ファブ3Dコンテスト2016: カテゴリー3: 3Dプリンターで飯を食う、たったひとつの冴えたやりかた 「3Dプリンター? デジタルファブリケーション? それで飯食えるの?」
    はじめて3Dプリンターを入手しようとしている人の意志をくじき、ものづくりを諦めさせるには十分な問いかけでしょう。 世の中には「3Dプリンターで飯は食えない」と思っている人が多くいます。これは由々しき問題です。「3Dプリンターで飯は食える」ということを証明するため、私はバーチャルろくろシステムを開発しました。 Roquro(ロクロ)は、Leap Motionを用いて自らの手で3Dの器を仮想空間上に作り上げ、3Dプリントした完成品を実際に手に入れることのできるWebアプリケーションです。
    従来のフィジカルろくろを用いた陶芸と比べ、全く手を汚すことなく、最短数十秒といった圧倒的短時間での器のデザインを可能にします。また、従来の陶器に必要であった乾燥・焼成の工程が不要となるため、3Dプリントでその日のうちに完成品を手にし、それを使って飯を食うことができます。 誰もが知っている「ろくろ」のモチーフを活かし、手をかざすだけで簡単に操作することができるため、PCになじみのない子供から老人まで簡単に3Dデザインを行うことができます。 今回はパーソナル3Dプリンターを使用して造形したため、実際の用途としてはちょっとしたお菓子や小物を入れるお椀としての利用が現実的ですが、素材を変えることでより様々な使い方に対応できます。(陶器の3Dプリントにより、通常の茶碗と同じように扱えるものが作れることを確認しています) 3Dプリンターは徐々に一般に普及してきましたが、肝心の3Dデータを作る手段が複雑すぎて、誰もが簡単に手をつけられるものではありません。まずはインスタントカメラのように誰でも簡単に扱えて、生活に身近なものを作れるツールが、デジタルファブリケーション技術の普及の一助となるのではないでしょうか。Roquroはそうした道具の一つの姿を表していると考えます。

    Materials

      Tools

        Blueprints

          Making

          • Roquroの開発と使用にはPCとLeap Motionが必要です。
            Leap Motionは手の動きを感知するデバイスで、Roquroの操作に必須です。

            RoquroのコードはGitHub上で管理しているため、希望される方には完成形のコードをお渡しすることが可能ですが、以下では開発の大まかな流れを説明します。
            • 基本的にはJavaScriptでコーディングし、ブラウザ上で機能するサービスとして実装します。
              ブラウザ上でのWebGLによる3D描画をサポートするライブラリ「Three.js」を使って3D空間を作り、器の原型となる立方体を生成して配置し、回転させます。
              背景が何もないと淋しいので、「ゴースト〜ニューヨークの幻〜」の印象的なワンシーンを配置して雰囲気を出します。
              • Leap Motionでの認識をJavaScriptでも可能にするライブラリ「leap.js」を使い、3D空間上で手を動かせるようにします。Three.jsの機能を使って当たり判定なども実装します。
                同時進行でしっくりくる背景を模索します。
                • Three.jsの回転体を生成するメソッドにサイン波を利用して、茶碗の原型となる形状を作ります。
                  手との当たり判定が起こった場合、その指の位置に最も近い頂点を内側に動かして回転体を再描画するようにし、器の変形を可能にします。
                  サービスの使いやすさに直接関わる部分なので、細かく数値を調整して使い心地を試しながら進めます。

                  白い器のローポリな形状に合わせて、背景はカラフルなポリゴンの背景が読み込むごとにランダムに変わるようにしました。
                  また、右上のMakeボタンを押すことでこのオブジェクトを3Dデータファイル(.stl)としてダウンロードできるようにしました。
                  • サポート材をはがして、器の完成です。
                    今回造形した形状は比較的シンプルな形状です。
                    ポリゴンを細かくしてより普通の器に近づけることもできますが、あえてパキパキの形状にすることで、普通のろくろでは作れないソリッドな印象になります。
                    • ソリッドな形状の器に白い飯をよそうことで、日常と非日常が組み合わさった絶妙な違和感を感じることができます。
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                      References

                        Usages

                        • 今後の展望

                          今回はお茶碗のような用途に絞りましたが、回転体の形状であればろくろのインターフェースが活かせるため、おちょこ、傘立て、ランプシェードのように身近なものの制作に転用可能です。

                          また、PCとLeap Motionという比較的シンプルな構成で設置可能で、Webベースで更新の手間が必要ないため、店舗での販売やイベント会場での体験型装置として展開可能です。

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