レーザーカッター(Epilog Helix 24)の必須メンテナンス

Created Date: 2015-10-06/ updated date: 2018-03-13
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    Summary
    レーザーカッター (Epilog Helix24) の性能維持に必要な、主要なメンテナンス法をまとめました。
    ここに書かれていることは、点検修理の際にサービスマンの方に伺った内容を元にしています。
    English version is here -> http://fabble.cc/gakuhirota/howtomaintainlasercutterepilog-en

    Materials

      Tools

        Blueprints

          Making

          • レンズの両面、2ヶ所にあるミラーをきれいにしましょう。

            特にMDFなどを切った場合には、
            光学部品がむき出しになっているEpilogレーザーでは
            一度のランでもかなりヤニがついて汚れてしまいます。
            必ず掃除しましょう。

            専用のクリーナーがある場合はそれを使えますが、
            ない場合は薬局で売っている"無水アルコール"を
            きれいな"綿棒"につけて拭きましょう。

            汚れを残さないように拭くため、
            往復させずに、
            一方向に拭く動きを繰り返すとよいようです。
            また、汚れが取りきれない際は
            レンズをはずして拭くこともできます。
            その場合は間違いのないよう気をつけて元に戻しましょう。
            • グリスをさしましょう。

              代理店が取り扱っている専用のグリスがあるので、
              動きの多いX軸・Y軸の金属棒にさしましょう。
              レーザーを照射する部分が直接載っている
              X方向のシャフト1本に対し、
              Y方向のシャフトは左右に2本あります。
              写真2枚目はY軸右のシャフト。

              代理店の方によれば40時間稼働が目安だそうですが、
              機械にカウンターがついているわけではないので、
              おおまかに1ヶ月くらいが妥当だろうと判断しました。
              ヘビーユーズした場合は適宜間隔を早めてください。
              • ベルトのテンションが正しく保たれているか、
                確認しましょう。

                ベルトはX方向に1本、Y方向に2本、
                ワークエリア下の扉を開けた中に
                Z方向の動きを決めるものが1本あります。
                まずは押してみて、ゆるんでいなければ問題なし。

                明らかにゆるんでいる場合は、外装を外し、
                ベルトの端付近に写真1枚目のパーツがあるので、
                写真2枚目のネジを一旦ゆるめます。
                すると、
                バネが働いてベルトに正しいテンションがかかるので、
                そのままもう一度ネジを締め直して完了です。

                代理店の方によれば80時間稼働が目安だそうですが、
                メンテナンスの手間も考え、
                やはり1ヶ月くらいが妥当だろうと判断しました。
                ヘビーユーズした場合は適宜間隔を早めてください。
                • 排気部分を掃除機で掃除しましょう。

                  半年くらいに1度でいいとのことですが、
                  排気部があまりにも汚いと排気に悪影響が出るので
                  たまには掃除機で吸ってきれいにしましょう。
                  • 機械の中を掃除しましょう。

                    裏の外装についているネジを外し、
                    中のほこりなどを掃除機で掃除しましょう。
                    レーザーの発振パーツの周りには
                    冷却ファンが大量についているので、
                    その付近を重点的に掃除するとよいです。

                    写真はレーザーの発振管を交換のため外したところ。
                    • 光軸を調整しましょう。

                      光軸という言葉自体にはさまざまな意味がありますが、
                      ここではレーザー光の通る道筋のことをさします。
                      これがまっすぐ通っていないと、
                      CNCで意図したところにレーザー光があたりません。

                      手順が長くなるので、項を分けて説明していきます。
                      • レンズの装着されている、
                        レーザーを露光するヘッド部分に、
                        ターゲット部品を取り付けます。

                        ターゲット部品はレーザーカッターに付属しているもので、
                        照準器のような模様がついています。
                        特に取り付けるための機構はありませんが、
                        柔らかいプラスチックでできているので、
                        ぎゅっと押し込むと嵌めこむことができます。
                      • 実際にミラーの角度を調整していくため、
                        左面に4ヶ所、左後ろに2ヶ所あるねじを
                        すべてゆるめて外し、左面の外装を取り外します。
                      • レーザーカッターを専用のモードにします。

                        maint ボタンを押して出てくるメニューから
                        "2. Align Laser" を選択し、決定します。
                        液晶が2枚目の写真のような表示になり、
                        ターゲット部品に赤いポインターがあたります。

                        その状態で上矢印キーを押すとレーザーを照射できますが、
                        ターゲット部品が融けてしまうので、
                        まだ押さないでください。
                      • 第二ミラー(部材側から数えて2番目)から順に
                        調整を行っていきます。

                        ヘッドを左上の角(x=min, y=min)に動かします。
                        (第二ミラー以外によるズレを最小限にします。)
                        ターゲットの中央からポインターがずれている場合は、
                        ミラーの裏側にある3つのねじを回すことで、
                        真ん中にくるように調整します。
                      • 次はヘッドを右上の角(x=max, y=min)に合わせて、
                        部材側から3番目にあるミラー(第三ミラー)を、
                        同様にして調整します。
                        (第二ミラーの調整は先に終えているので、
                        第三ミラーのズレだけが変化として現れます。)

                        その次は、ヘッドを右下の角(x=max, y=max)に合わせて、
                        同様に第四ミラーを調整します。
                        そこまで終わったら、
                        ヘッドをまた各ポジションに動かしてみて、
                        ズレがあるようなら適宜該当するミラーを微調整します。
                      • ターゲット部品を取り外し、
                        ターゲット部品がついていた部分にマスキングテープを、
                        光の通り道を塞ぐように貼ります。

                        ヘッドを左上の角(x=min, y=min)に合わせ、
                        機械のガラスドアを閉じた状態で
                        操作パネルの上矢印キーを押します。
                        すると、レーザーが一瞬照射され、
                        マスキングテープに穴があきます。

                        レーザーがあけた穴と赤いポインターがずれている場合は、
                        機械上面奥にあいている穴からドライバーを差し込み、
                        ミラーと同じ要領でポインターの位置を調整します。
                      • 機械を元の状態に戻して完了です。

                        ヘッドに貼ったマスキングテープをはがし、
                        外した外装を元通り取り付け、
                        機械の主電源を入れなおせば、
                        あとは通常通りにレーザーカッターを使えます。

                        以上が光軸調整の方法ですが、
                        重要かつかなりコツのいる作業なので、
                        自信がなければ修理を呼んだほうがいいとのことです。
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                    References

                      Usages

                        Project comments