今回、2400mm×300mm×30mm厚の板材をCNCルーターでφ60mmの半円型5つに加工する。この加工方法で出来た部材ををストローと呼ぶ。このストローの組み合わせでできた個人のなわばりの基本形を”おにぎり”と名付け、ストローを用いてさらに個人のおにぎりをより豊かな空間にしていく。基本のおにぎりにどのような”具”を詰め空間を作っていくかはそれぞれ自由である。おにぎりは時間がたつにつれて木の葉や草によって覆われていき、自然に支配された空間となり、人の居場所が森の中にとけこむ。
- 基本のおにぎりはシンプルな三角形であり、屋根と最小限の床で形成されている。この基本形を森の中に木を避けながら配置していく。またCNCルーターで加工した際の木くずは地面に敷いたり、火の燃料として活用したりすることで木材のロスをなくす。ストローは組み合わせ方によって、様々なものに姿をかえる。組む際には自然の素材で出来た麻紐などをする。ストローで森の中に生えている木とつないだり、おにぎりを壁で囲いプライベートな空間をつくったり、床を伸ばし人を招き入れたりすることもできる。個人の自由な発想で空間を進化させていく。[CAD設計データ:わたしのおにぎり。―ストロー工法による自然との新しい関係―]
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