履ける靴をつくる(失敗編)

Created Date: 2019-07-13/ updated date: 2019-07-13
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    2019年度春学期を通して培った様々な経験と知識を総動員して、靴を作った。。。が、想像以上にその道は険しかった。3Dマシンの制約、うまくいかない出力、左足を作ったはずなのに見た目が右足になってしまった虚しさ。
    このページでは制作過程とともに、失敗の原因を可能な限り記述して行きたいと思う。
    今回デジタルファブリケーションを履修した方々や、これから靴づくりを志す方々、ぜひこのページを呼んで同じ轍を踏まないようにしていただくとともに、何かアドバイス等いただけたら幸いである。

    Materials

      Tools

        Blueprints

          Making

          • 靴といえば欠かせないのがアウトソールですね!一般には靴底と言ったりしますね。サンダルにも下駄にもアウトソールはあります。アウトソールの存在が靴を靴たらしめているとも言えるでしょう。
            通常であればこのモデリングから始めなければならないのですが、今回は以前の「靴モデリング」プロジェクトで作成したものをそのまま使用していこうと思います!

            • このアウトソールモデルを僕の足のサイズまで拡大した結果、なんとびっくり出力時間が12時間越え!!?SFCのFabスペースの開放時間は基本9:25〜20:00のため、どうあがいてもこのモデルを出力吸うことはできません。さてどうしたものか。。。
              • 今回の授業にて大活躍の秘密兵器!その名も「おゆまるくん」!
                成分はポリエチレンで、お湯につけると自在に変形し冷めると固まると言う優れものである。アウトソールの型に流し込み、無事アウトソールが完成!
                • アウトソールが終わったら次は靴のボディの部分。
                  色々方法はあるんですけど、今回は自分の足にテープを巻きつけ、それを展開することで型を取ることにしました。そうして取れた型が写真の左右二つのパーツ。(*真ん中の部分は足の裏なので必要ない。そしてあろうことか靴ベロの部分を紛失。最悪である。)
                  • せっかく側面を2パーツに分けたのに、なにを血迷ったかひとつにまとめて切り出すことにしてしまった!!!ぱっと見いけそうな感じがしたんです。。。
                    この結果どうなったかというと
                    1. 面積が足りずスリッパみたいにぺちゃんこな仕上がりに。。
                    2. 張力が意図しない部分にかかり、左足の靴なのに見た目が完全に右足用に。。
                    実際の画像は後ほど。お楽しみに。。。
                    1枚で側面を作るのは相当厳しいものがあります!!覚えておくように!!

                    というかそれ以前にこの型は自分の足にぴったり巻きつけて作ったのでサイズ的には靴下と同じような感覚。そのまま切り出しては小さくて履けないので余裕を持って黒い線を引いたのですが、これじゃ全然足りなかったです。
                    • ベロの部分と、靴紐を通す部分をつなげて出力しようと思ったのですが、穴を開けるとTPUの出力精度がガクンと落ちる(もしくは詰まる)ためまずは穴を消して出力!!!あれ、、うまく出力されない。もういっかい!・・あれ、また失敗。えっともういっか・・えまた・?
                      ・・・・はい。ということで時間の許す限り何度も出力したのですが、その中でのベストがこちらの写真。数値も何度もいじったのに結局100%出力されることはなく、毎回途中で詰まってしまったんです。原因が今だにわからないのが本当に怖い。。とりあえず今回はこれを使います。格子状の内部構造が逆におしゃれに見えたり!!!・・しないっすよね・・・。
                      • まずはベロの部分を写真のように折りたたんで仮留めし(留めてないとパタパタしてて邪魔なため)、その後側面部分とベロ部分の二股に分かれている部分を縫い付けます。これは波縫いっていう縫い方なはずです。家庭科での記憶が正しければ。。写真は裏面から見ているイメージです。
                        • さてさてついに一番の腕の見せ所、側面を縫うぞー!って時に気づきました。
                          え・・、こいつどこに縫い付けるんや。」アウトソールのおゆまるくんはかなり硬い上厚さも約15mmと、縫い合わせるには絶望的な状況です。今回は急遽インソールと側面部分を縫い付けることにしました。そしてそうすると本命のインソールがなくなってしまうので、泣く泣く反対足用に以前出力していたインソールを裏返してこっち足のインソールに使うことに。(ややこしい。)(*この時すでにTPUは正常に出力できる状態ではなかったため、この決断はもう一方の靴の死を意味していました。)

                          縫い付けはつま先部分から順に、テープで仮止めしながら行いました。
                          • 側面部分とインソールの縫い合わせを終え、インソールを中に入れたものをボディ部分とします。この時点でボディ部分はぺちゃんこでだいぶ絶望的ではありましたが、靴紐を通すことでかろうじて「これは靴です」と言えるようにはなりました。ちなみに先ほど述べましたが、側面部分を一枚にしてしまったため意図せぬ張力がかかり、誰がどう見ても右足用に見えますよね(笑)
                            • この作業もなかなか難航しました。瞬間接着剤を使おうと思ったのですが、驚くほどくっつきません。TPUとおゆまるくんの素材の問題なのでしょうか・・?あまりにもくっつかないので接着剤の方に問題があるのかと思い指で触って見たところ、文字通り親指と人差し指が強力瞬間接着し、僕の心はさらにへし折られました。。(お湯につけてなんとか離れました。。)

                              結局グルーガンで接着しました。(強度に関して全く保証できない。。。。)
                              • なんとか「靴」の形は成したので、とにかくいい感じの角度と背景を選び1枚パシャリ。
                                角度とか盛れ具合を気にするJKの気持ちがわかった気がしました。
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