還水庵

Created Date: 2021-09-02/ updated date: 2021-09-30
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Summary
森は神聖で偉大な場所だ。森に設置されたこの空間は、私たちに森と水の接続性を再認識させ、森の持つ凛としたその聖地性に目を向けさせる。建築物の中で待ち受けるのは、天井から差し込む太陽の光。四方が壁に覆われていることもあってか、より煌々と照らしつけているように思う。神々しいという表現がぴったりだ。中央には石。どこから湧き出たのだろう、水がただただ目の前の石に打ちつけている。不思議と見入ってしまう光景。誰かに指示されたわけでもなく、明確なわたしの意思があるわけでもないのに、視点を目の前から離すことができない。この場所に行き着くまで森を歩いて感じ取ったものと、わたしに引き戻された研ぎ澄まされた生来の感覚が、目の前に佇む石と水に、目を向けさせているのだろう。
森はあらゆるいのちが宿る場所であり、それらの根底にある水を育む場所だ。そして、そんな森に身を置くと、わたしたちはぞれぞれに感覚を取り戻していく。森はみんなが帰る場所であり、わたしたちが「わたし」に還る場所なのではないだろうか。

Memo

森に居場所を作る 打合せ第2回

posted by Mizkingyo on September 27, 2021
概要 目的 :最終成果物に向けた詳細の決定 日時 :2021/9/15 19:00~ 参加者 :4名 決定したい事項 ①過ごし方
  • シンボルではなくインデックスを意識する
②成果物と担当者
  • プレゼンボード
  • 設計図と検証
  • エッセイと考察
  • Fabbleへの投稿
議事録(自由記述) 2021.09.16 議論点 ①すごし方 ②設置場所 ③工法 ④形状の検討 ⑤メカニズム

④形状のイメージ アイコン的にしずくのようなイメージは用いたくない 森の中でさびていくインデックス。劣化風化していくもの 日本家屋のようなもの・茶室のようなもの
立方体で囲ってしまう 地中に埋める話もあったが、大きめの壁で囲えば水は溜まるのではないか 180cmくらいの高さの立方体を想定 入口をくぐると、水瓶とタープ、透明な屋根があるもの
(奥田さん) 形状を決定していくにあたってのいくつかのパターン 機能的な解決案、構造的素材、モチーフ・・・今回は決め手にかける 何にしてもほころびは出る そもそもの森の中のオブジェクトを通して、聖地的な場所として成立し得るのかという議論
茶室のことば空間に与えることについて 狭い空間の中で、ひとつの物事に対して意識を向けるような空間 茶室:入口が狭い・刀をおろすためにかがまないといけない
ここに来てシンボリックなものを提示するのは違うのでは?? 森の中に四角い箱があることにやや違和感・疑問を覚えなくもないが・・・

①すごし方の検討 鹿威し:聞いてください、見てくださいと強要するものではない
居場所をつくるにあたって、その場での行動を示す必要はないのでは まだ実物は存在していないが、これがあるとしたらどういうものになるのか 恣意的に伝えず届けるには←この検討が必要では??
今回のテーマはスピリチュアルなものだった。霊性、神聖なもの 入口と水瓶のある奥まった空間が、距離的にここまで近い必要はあるのか
e.g. インドのミーナクシ寺院 霊性なものには境界がある 構成要素:鳥居、回廊、本院・・・ 日本の寺で言うところの伽藍 人に霊性を感じさせるためには配置が重要なのではないか
e.g.ノートルダム大聖堂 一番奥にキリストが張り付けられている 回りの騒々しさと対象的に内部は荘厳で非常に静か
入口から物体までは距離があった方が良い お参りという行為が生じることにより、奥に行くという目的意識が発生するのでは
ミーナクシ寺院も、ノートルダム寺院も回廊がある。アーチ形 流体といったように反復が発生したものにする e.g.日本では伏見稲荷:反復の道筋
入口自体は山のふもとにして、山歩きコースの最終的地点として位置づける??
どれくらい歩けばここに行き着くようにするか 巻貝状にする:面積的にはくわないが、距離は生じる
e.g. 善光寺・清水寺の胎内巡り 暗い洞窟的な道を歩き、水が湧き出ているところは明るい
ひとつ何かくぐるという行為の重要性 e.g.隣のトトロ・アリス→ くぐる・落ちる行為
アーチ状のものがひたすらに刺さっているだけでも、シンボリズム的な意味は提示できる?

―録画はじまり―
④ 形状のイメージまとめ くぐる、その先は薄暗い、反復した何かを歩く、行き着く先は開けているイメージ
水が集まる空間 大きい方が水は集めやすい 周囲は覆われている方が蒸気を集めやすい
カーブを並べる(形態が連続している) 通路と行き着く先は連続している 形状として落とし込むときのイメージがついているのか
・目的に向かって歩いている ・さまよいながら歩いている
e.g. テオティワカン・ピラミッド:階段を持つ形状

具体的なイメージがついていない以上は・・・ いくつかケースをつくってスタディするのがセオリー 直線はシンプルだが、回転・曲線形状のイメージがつかない フィボナッチの回転?? (タープを下から撮った写真) 角ばらず、丸いイメージでつくるとスピリチュアルな仕上がりになるのでは 制作段階において:レンダリングの検討 e.g.サンタマリア・デル・フィオーレ大聖堂→ 何千年も前の人間がありがたみを覚える形状

・担当決め miroのフォーマット コンペ的に必要なものは「1.提出用ボード」のみ 「2.設計図と検証のボード」にはマップを載せても良いのでは 「3.エッセイと各制作者の考察」
他参加者のfabbleを見て ベストなものではない・・・ 分かりやすい提案方法の模索
「1.提出用ボード」 文章:1名 ビジュアルイメージ:2名 最大でも400字程度 要素を抽出するイメージ fabbleで書いたもののサマリー サマライズするものの前の内容が必要→エッセイ 人工物が実際に設置され得るとした時にどういう意味をもたらすかを記述するテキスト
エッセイのイメージ エセフィールドノート的な記述 あたかもそこに行ったかのように描く ありありとリアリティを持って描く 谷田の持つ森に対する知識を盛り込むこともできる
あくまで制作者ではない目線から書いているように書きつつも・・・ こちらの意図も映し出されているように書く、示唆的に書く 書く時は訪問者の目線で。説明にあたる内容は制作者の意図をおしはかるように。 こちら側が伝えたい事柄は、あくまで想像、~なのではないかと示唆的に書く
専門用語は入れず、やわらかいフィロソフィーに言い換える 実利面は工繊大の方にパスしながら修正をもらい書いていく

③形状の検討 グラスホッパーを使うと簡単になるのでは??
水が溜まるものを置く台 ・木の板 ・木で枠組みをつくり、上に石を置く
木は腐敗する→ 表面を焼く・柿渋を塗る??
水が滴るところには石があり、滴る水が石を削っている光景が想起される 石に水がぶつかっているその光景を提示するだけでも意味がある??

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