HoneycombBell 22S

Created Date: 2021-09-18/ updated date: 2022-02-26
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    Summary
    HoneycombBell(ハニカムベル)は、六角形の連なり(ハニカム型)による光るタッチ式の鍵盤楽器です。 USB MIDIによるMIDI Keyboardとして機能します。
    1オクターブ分である六角形12個で一つのブロックとしてまとめられており、このブロックを上下左右に接続して、演奏面を拡張することが可能です。
    なおこのたび 22S(22年春モデル)と称して、20Aをベースにして部分的に修正しました!  
    The HoneycombBell is a glowing touch keyboard instrument based on a series of hexagons (honeycomb shape). It works as a MIDI Keyboard via USB MIDI.
    It consists of 12 hexagons, each of which is an octave in length, arranged as a single block, and these blocks can be connected up, down, left, and right to expand the playing surface.
    The HoneycombBell is now available under the name of "22S" (2022 Spring model), which is based on the 20A!

    Materials

      Tools

        Blueprints

          Making

          • HoneycombBellの紹介です。
            使い方はUsageを参照してください。
            • HoneycombBellは、六角形のハニカム型が連なった、タッチ型の鍵盤です。静電センサを使っており、六角形の中心に触れるだけで、簡単に音を出すことができます。また触った六角形が音程に割り当てられた色で光ります。


            • 六角形の連なりは、上下左右に拡がっており、この楽器の音程も二次元的に拡がります。音程は、右上に移動すると半音上がり、右下に移動すると全音上がります。そして、真横に移動すると単3度上がります。
            • USB端子がついているボードを Master Board と呼びます。
              それ以外のボードを Normal Board と呼びます。
          • 以下では、Master Boardへの各部品のハンダ付けの方法を説明します。
            • Master Board を基板製造サービスに発注します。この基板には「HoneycombBell 22S」と書かれています。
            • 裏側の表面実装部品(ATmega32U4, CY8CMBRなど)をリフローでハンダ付けします。

              写真はトースターを改造したリフロー炉でハンダ付けした様子です。
            • J19のRXに1×3のL型ピンヘッダを、
              C17に100μFのコンデンサ、Q1に2SJ681を、D14/D15に1S4をハンダ付けします。
              それから、DCジャックをハンダ付けします。
              J14の8つの端子は、1-8のみをショートさせます。

              フルカラーLEDを付ける前に、一度プログラムの書き込みをしておいた方が良いかもしれません。
            • 12個のWS2813(フルカラーLED)をハンダ付けします。
              WS2813は事前に接着剤でハンダ付けする位置に止めておきます。

              フラックスを塗るとハンダ付けしやすくなります。
              あとはクリーナーでフラックスを除去し、基板をきれいにします。

              また、D2, D17にLEDをハンダ付けします。丸い穴がアノード、四角の穴がカソードです。
          • Master BoardのマイコンはATmega32U4になります。このマイコンに、ブートローダとMaster用のファームを書き込みます。
            ファームを書き込むために、専用の書き込み機を用意します。写真の書き込み機は、Pro Microに書き込み機用のファームを書き、SPI端子を引き出して基板のコネクタに接続できるように製作したものです。
            • Arduino IDEに「Adafruit NeoPixel」「MsTimer2」「MIDI Library」のLibraryをインストールします。
            • 基板を作って最初にATmega32U4にファームを書き込む時は、まずブートを書き込みます。

              書き込み時のツールメニューの設定は、
              「ボード:"Arduino Leonardo"」
              「書込装置:"Arduino as ISP(ATmega32U4)"」
              としてください。
              その後、ツールメニューの「ブートローダを書き込む」を選ぶと書き込みが始まります。
            • ファームウェアはここからダウンロードした上で、Arduino IDEでロードしておいてください。

              なお、各ボードの最初の起動時に、タッチセンサー用のチップCY8CMBR3110に対して、静電センサのセッティング値を書き込んであげる必要があります。
              そのため、ボードにプログラムを書き込む作業がやや煩雑になりますので、注意してください。(詳細は以下の手順にて)
            • デバッグ、動作確認用に、I2C端子(J15)にAdafruitの8*8 LED Matrixを接続します。
              次に、J23端子にピンを立てて、書き込み確認用のLEDを、ピン側がアノードになるように接続します。

              また最初にファームを書き込む際、configuration.h のSETUP_MODE を 1にしておきます。
              さらに #define HONEY_COMB_BELL の行をコメントを外し、有効にします。
              上の「ファームの書き込み」の手順に従い、最新ファームを書き込みます。書き込み直後、8*8LED Matrixには「3」が表示されます。これは3つの静電センサがまだ設定されていないことを表します。
            • Cypress CY8CMBR3110チップに対して、本製品用の設定を書き込みます。二つチップがあるので2回行います。

              まず、JP1にハンダを盛って導通させます。
              ここでUSBを接続し電源を入れると、U2への設定書き込みが行われます。他のICはエラーになるので、エラーLEDがしばらく点灯した後、3回点滅します。
              その時、8*8LED Matrixには、「2」が表示されるはずです。

            • 次に、JP2にハンダを盛って再度電源を投入。
              この時点でエラーは無くなるので、書き込み後、エラーLEDは3回点滅し、8*8LED Matrixの表示は「0」になります。

              ここまで正常に終了したら、configuration.h の SETUP_MODE を 0にして、再びファームを書き込みます。

              JP23に立てたピンを外したら基板完成。
          • これまで作った電子回路 Master Board に、3Dプリントしたフレームを取り付けます。
            • この3Dプリント用データをプリントします。
              比較的精度の高いプリントをしたいので、積層ピッチは細かめのほうが良いでしょう。また、ラフトをつけた方が、ソリが無くなり安定した出力が得られます。
            • 3Dプリントしたフレームの6箇所の四角い穴に、四角ナットを嵌め込みます。もし緩くてすぐ外れそうであれば、接着剤などで外れないようにしておきます。また、一度、3×8mmネジでこのナットをネジ止めしておきます。各ブロックを組み合わせたり足を取り付ける際、このネジを外すことになります。

              Main Boardと基板を組み合わせ、電子基板用のスペーサーを基板の3箇所の穴からねじ込み、基板とフレームを固定します。また、このスペーサーは同時に全体を支える足になります。
            • 22S用の Normal Board のデータを送り、基板製造サービスに発注します。
            • 裏側の表面実装部品(ATmega328P, CY8CMBRなど)をリフローでハンダ付けします。

              22SのNormal Boardでは、R11, R12, R13, R14 の位置が変わり、今までのステンシルでリフローできなくなってしまったので、この4つの抵抗のみ手ハンダします。
            • J19のRXに1×3のL型ピンヘッダを、
              また、J18のTXに、ピンヘッダに接続できる3ピンのジャンパワイヤ(15cm程度)を、ハンダ付けします。
          • Normal BoardのマイコンはATmega328Pになります。このマイコンに、ブートローダとNormal用のファームを書き込みます。
            ファームを書き込むために、専用の書き込み機を用意します。書き込み機は、Arduino Unoに書き込み機用のファームを書き、SPI端子を引き出して基板のコネクタに接続できるように製作したものを使います。
            • 書き込み時のツールメニューの設定は、
              「ボード:"Arduino Uno"」
              「書込装置:"Arduino as ISP"」
              としてください。
              その後、ツールメニューの「ブートローダを書き込む」を選ぶと書き込みが始まります。
            • ファームウェアはここからダウンロードダウンロードしてください。

              なお、Master Boardと同様に最初の起動時に、タッチセンサー用のチップCY8CMBR3110に対して、静電センサのセッティング値を書き込んであげる必要があります。
              そのため、ボードにプログラムを書き込む作業は、Master Boardと同じです。なお、J14のジャンパピンはbasic2setの場合、何も設定する必要はありません。
          • 一つのボードあたり12個のTouch Windowを製作します。
            ただし、Master BoardのUSB/DCジャック部のTouch Windowは電極をつける必要はありません。
            • 銅箔テープを8mm×8mmのサイズに切り出します。
              その後、正方形の角を1mmほど斜めにカットします。
            • このテープをレーザーカットしたアクリル板(TouchWindow)の中央に貼ります。

              TouchWindowの中央には5mm×5mmの穴が開いているので、銅箔テープのこの穴の3辺にかかっている部分をカットし、残り一辺のところで銅箔テープを裏側に向けて織り込んで、アクリル板に貼り付けます。
            • ポリウレタン線を20mmの長さに切り、ハンダを使って両端の皮膜を取ります。
              このポリウレタン線の片方の端を、TouchWindowの裏側に回り込んだ銅箔テープにハンダ付けします。
            • Touch Windowにハンダ付けしたポリウレタン線を基板の穴に通しながら、3Dプリントしたフレームに、Touch Windowを一つずつ嵌めていきます。
              ユルユルな場合は接着剤で止めますが、基本的には上から力を入れて嵌めるだけにしておいたほうが、あとあと修理もやりやすいです。
              硬くて嵌らないときは、嵌まるようになるまでアクリルをやすりで削ってサイズを調整しましょう。
            • 基板の穴に通しておいたポリウレタン線を基板とハンダ付けします。
              コテ先にハンダを盛り、基板の穴に4、5秒くらい抑えつけると、ポリウレタン線の皮膜が剥がれます。本当に剥がれて導通したかは、テスターでチェックしておきましょう。
              導通が確認できたら、余分なポリウレタン線をニッパーで切り取ります。
          • 最後に、動作チェックを行ったあと、Touch Windowにシールを貼れば完成です。
          • Master BoardとNormal Boardを接続します。
            ここでは、一つのMaster Boardと一つのNormal Boardを接続し、二つのボードを組み立てます。
            • Master BoardとNormal Boardを左右に組み合わせて、アクリル板から切り出したジョイントを上にあて、4箇所ネジ止めします。
              ネジは3×10mmを使用します。
            • Normal Boardのワイヤを Master Board のRX端子に接続します。接続が逆にならないように注意してください。
              またワイヤは、無用なトラブルを避けるため、テープで固定しておきます。
          Add Card Order

          References

            Usages

            • 端子の接続

              AC Adapter端子は、HoneycombBellをたくさん連結し消費電力が増えた際に、USBバスパワーでは足りなくなるのを補完するために用意してあります。
              AC Adapterを使用する際、電圧は9V、電流は2A以上のものをご使用ください。
            • 音程

              音程は図のような配列になります。

              Master Board一台と、Normal Board一台の組み合わせで2オクターブの演奏が可能となります。

            Project comments