偶然の力で『心』があるように挙動する奇妙なおもちゃを作ってみた

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3Dプリンタで作成したギアを組み合わせ、センサーもリモコンも使用せず、偶然の力で『心』があるように挙動する奇妙なおもちゃを作ってみました。(Memosに開発秘話あり)
この作品を制作する過程で3Dプリンタ周辺の技術的な課題について考察しました。
先ずフィラメント品質(標準規格)の問題。(参考情報:http://www.tokyovirtualworld.com/03-column/03-55-filament
次に3Dプリンタの出力精度の再現性の問題。(これはフィラメント品質と密接に関連)
この作品は、3Dプリンタの出力精度(設計寸法に対する誤差)が少々悪くても再現性があれば問題ないことを実証する為に、ドリル加工もリーマ加工もせず『3Dプリンタの出力精度のみ』で製作したものです。
素材の耐久性は考慮していませんが、製作から1年を経て、まだちゃんと動いています。
【参考情報】
使用した3Dプリンタ:MakerBot Replicator 2、(2号機はFablabKamakura Korat)
使用したフィラメント:PLA
機材を使用した場所 :FablabKamakura
設計に使用したソフト:Autodesk 123D Design、(2号機はAutodesk Fusion 360)
作品を紹介し、データを公開したサイトURL:
 【YouTube】
  『奇妙なおもちゃ』:https://youtu.be/CyIadfOTkYw
  『奇妙なおもちゃの作り方』: https://youtu.be/B6gfsqQCgns
  『偶然の力』:https://youtu.be/dIM2m51M8N8
 【Thingiverse】
  『Empty Trash』:http://www.thingiverse.com/FullGarbage/designs
  『Strange Toy』:http://www.thingiverse.com/thing:1001158
 

Memos

  • 2015年、データ採取モデルを作成

    posted by Empty-Trash on October 06, 2016
    • この画像(以下同様の画像)はFablabKamakuraの朝ファブで作品制作のために、概要を記録したものである。
    • 設計に使用したソフトはAutodesk 123D Design。
    • 使用した3DプリンタはMakerBot Replicater 2。

  • プロトタイプを作成

    posted by Empty-Trash on October 06, 2016
    • プロトタイプとして、とりあえず遊星歯車式の加減速機構を作成。
    • まだ何を作るか思案中・・・
    • この後、改良を加えたが記録なし。
  • アイデアが湧いてきた

    posted by Empty-Trash on October 06, 2016
    • ゼンマイ式のオルゴールの様な機構を作ってみようと思い付いた。
    • ゼンマイは1年以上使って壊れた名札リールの渦巻ばねを使うことにした。(廃品のリユース)
  • 調速機構を追加

    posted by Empty-Trash on October 06, 2016
    • 当初の機構だと一瞬で回転が終わってしまうため、調速機構を追加して1分近く回る様に改良した。
    • 調速機構追加の過程で何度か試行製作したが、記録なし。
    • この画像は、概ね調速機構が定まった段階。
  • 動きの悪い部品を改良

    posted by Empty-Trash on October 06, 2016
    • 多くの回転軸は摩耗によって回転がスムースになることが分かった。
    • 一部の回転軸はフィラメント片が付着し、動作不良となっていた。(初期のバリ取り不良が原因か?)
    • 以上の点から見込み寸法を見直し、バリ取りも慎重に行った。
  • 新しい着想:自走する一輪車

    posted by Empty-Trash on October 06, 2016
    • 新しいアイデアが湧き、自走する一輪車にグレードアップすることを思い付いた。
    • 頭の中で、自走する完成品のイメージが固まってきた。
    • この後改良したが記録なし。
  • 不具合を改良しつつ、試行錯誤

    posted by Empty-Trash on October 06, 2016
    • 分解組立てを繰り返した結果、ボディを繋ぐハトメ構造が摩耗して限界に達した。
    • 構造を見直し、輪ゴムで保持することにした。
    • 挙動に『心』を持たせる機構を試行。
  • ラチェット機構を改良。ついに1号機が完成

    posted by Empty-Trash on October 06, 2016
    • ラチェット機構に亀裂が発生したため、設計変更を行った。
    • 走行実験を繰り返すうちに爪楊枝を追加することを思い付いた。
    • その結果、挙動のバリエーションが増えて『心』がある様な挙動が生まれた。
    • その後、YouTubeとThingiverseに投稿した。
  • 新3Dプリンタ用にデータを整理

    posted by Empty-Trash on October 06, 2016
    • Koratのワークエリアに収まらないデータは分割した。
    • 3Dプリンタ変更による出力精度の微妙な誤差を、Autodesk Fuson 360を使用して修正した。
    • 動作確認を終え、無事Maker Faireに出展した。