小料理屋を開いてキッチンに立ちたい  「ケンちゃん 、たんがげぇ!!!」

Created Date: 2023-04-15/ updated date: 2023-12-28
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Summary
左前腕切断の事故に遭いBIONICO HANDを使用するニードノウアさん。
左手でフライパンを保持するためのアタッチメントを考えました。

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      Blueprints

        Making

        • ケンちゃんは・・・
          ・中高はハンドボール部。体を動かすことが好き。
          ・明るいオレンジ色が好き
          ・地元福島には沢山お友達がいる
          ・にぎやかな場所が好き
          ・話を聞くのが好き
          ・料理が好き
          ・週2回ぐらい飲みに行く
          ・スナックとか、ゴールデン街に良く出没する
          ・美味しいお店の情報はラジオで収集する
          ・一人ででかけて飲むことが多い
          ・和食の小鉢でちびちび、あと イタリアンも好き
          • 20代からはじめた飲食のお仕事。
            30年のキャリアがあります。
            あと、純粋にワイワイできる場を作るのが好き。

            お世話好きなケンちゃん
            みんなの話を聞ける場所になっても嬉しいと。
            • 大事にしていることは「諦めと開き直り

              落ち込むことももちろんあるけれども、
              得意で大好きな料理をすることで無心になれる。

              料理は楽しいし、おまけにリハビリにもなる。
              • ケンちゃんは今55歳。あと数年で定年です。
                長男さんが同じ料理人。
                飲食店を開くなら、地元福島で長男さんと。

                この話を聞いてチームメンバーがさらに一丸となりました。
                • 大きな28センチのフライパンをしっかりと保持できること。
                  チャーハン:安定して上下にフライパンが振れること。
                  ペペロンチーノ:乳化ができるように、左右に振れること。
                  厚焼き卵:ふわっときれいに巻きたい。
                  • 県民あるあるで盛り上がる。
                    射場(作業療法士):鳥取出身 / カニは食わない、魚はうまい
                    鈴木(ファブラボ運営):宮崎出身  / 基本料理は嫌い
                    今野(作業療法士):宮城出身 / 牛タンそんなに食わない
                    山口(WEBメディア編集):栃木出身 / いちごは自動販売機で買う
                    宇都宮(デザイナー):広島出身 / 駅ビルで食べるお好み焼き クオリティ高い

                      1. 電動義手使用時、フライパンを持ったときに、手首に負荷がかかり、傾いてしまう。
                      2. 電動義手表面のゴム部分はすぐに、消耗してしまう。
                      3. 熱や水に耐えられるものである必要がある。
                      4. 固定部分が1点なので不安定。安心感が欲しい
                      5. 電源義手は水場で使えない。
                      6. フライパンの角度調整が困難で加熱時に肩に力が入る。 
                      7. フライパン使用時、装具の摩擦や骨突出部へのあたりに関して配慮が必要。
                      8. クランプを締めるハンドルが長すぎて、調理動作時に気になる。
                      • BIONICO HANDを活用し考えられたアイデアは大きく2通り。

                        ○3Dプリンターの出力を使ったアイデア
                        接点を一つ増やすことで安心感が生まれる + フックで拡張性を生むアイデア

                        それぞれ特長があるので全部作ろう!
                        出力は、GUTENBERGさんに最速プリンターで。
                        • ニコラさんのアタッチメントの接続システムをベースとして、本人の意見をもとに要素を追加しました。
                          実際に調理動作を行っていただき、調理台の高さや、姿勢などを観察しました。クランプのみでも支持は可能でしたが、上から挟むだけでは、下に落ちそうな不安があり、一点下側からの支持を増やすことで安定性と安心感を向上をはかりました。また、装着の際は支点となることでフライパンの持ち手が上がり挟みやすくすることで、体幹での代償動作を減らせないかと考えました。加えて、簡易的にですが、先端をフック上にすることで、モノをひっかけたり抑えたりすることもできるようしました。
                        • 20㎜クランプの1点固定でフライパンをふった時にけんちゃんが「不安定だ」と言われましたので、クランプを20mmから40mmに変更しました。また、クランプを締めるバーが長いのが気になりましたので、蝶ナットに変えること、クランプ自体からバーを出して柄の根元で指示できるように作図しました。
                          フライパンの角度は装具とクランプの間にあるボルトで今後調整する必要があります。


                        • nicoさんの自助具そのもの!+α
                          ◇小野さんのパフォーマンス欲求は荷(加)重+安定と考えました。
                          まずが小野さんのやりたいこと!ドヤ顔がしたいはず!と。
                          パフォーマンスをカッコよく見せたい!そのための安定+強度。
                          ただ、右利きなのでnikoさんそのままは使用できない!キッチンの高さで(一般的に80㎝)角度が変わる。食事提供は様々な工程がありますが、今はフライパン振りのパフォーマンスのみに重点しましたので、角度調整や外しやすさで考えて上記内容になりました。
                        • 2つの案を考えました。
                          1つ目、ニコさんのアタッチメントの持ち手の部分を改良して、しっかりとホールドできるように筒型にする案
                          2つ目、アタッチメントにフライパンの柄の部分を固定してしまう案(ティファールのようなパンの部分を取り替えられる柄を想定)

                          1つ目は、案としてイメージの立体を作ってみるところまでやってみることにした。
                          2つ目はとても便利な方法だと考えたが、力がかかる部分が柄の端になってしまうため、作業しにくいことが分かり廃案とした。
                      • 僕たちのチームには、3Dのスペシャリストはいません。
                        ざっくりとつくり、
                        今後ケンちゃんに関わる人達が
                        要望を把握・共有できる仕上がりでOK。
                        • それぞれ簡易的にケンちゃんにフィッティングしてもらいました。
                          ざっくり形状なので、たとえばボルトを通すような穴がありません。
                          なので、株式会社ニッシリさんのシリコンでできた
                          ユニバーサルテープを使って結束させました

                          試した中では、今野さんが考えたアイデア
                          接点を一つ増やすことで安心感が生まれる案に
                          可能性を感じています。
                          • フックの長さ、角度を検討しました。
                            負荷をかけて強度も確認しました。
                            クランプを緩めにした場合でも、安心感がでました。
                          • 現状のクランプに下面指示バーを加えたものを3Dプリンターで出力しました。
                            プラスチックでの強度や熱耐性を考慮すると、現実的には現状のクランプにバーを溶接するのが
                            良いのではと意見が出ました。
                          • 3Dプリンターで40㎜幅のクランプのプロトタイプを出力しました。
                            ケンちゃん的にはクランプの見た目に幅が厚いのが一番しっくりくるようです。
                            クランプとフライパンの柄の接地面はシリコンテープなどで調整できそうです。
                          • 柄を持つ部分を筒状にした案のイメージを3Dプリンタで作成しました。
                            蛇口にホースを止める金具のように、筒がキュッとしまり柄の部分を掴むようになります。
                        • 【活動主観的満足度 】
                          0(非常に不満である)から10(非常に満足している)の評価

                          制作前 4
                          • イメージ通りには行かず、状況に合わせる必要があるためストレスがあった。
                          • 作業のレベル(求めるところ)には届かなかった。

                          制作後 7

                          ------
                          緩んだ場合でも保持は可能ですが、支持箇所が増えることで、調理に集中できる
                          視覚的にも安心感あり、壊れてもすぐ修理できるところがよい。見た目に親近感がわく
                          接続部よりも少し先の感覚で持っている感覚がある。

                          次回への課題
                          ・着脱のしやすさが必要 固定具を改善したい
                          ・3次元に角度の微調整ができると便利 
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